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2023.11.28 社長ブログ

社長ブログ(第3回)「創業ストーリー(中編):人を信用することとお金を貸すことは別」

社長ブログでは、少しでも弊社に関心を持ってもらえるよう、弊社がどういう会社で、弊社はどうなりたいかを共有していきたいと思います。
第3回目は、グローカルMA(以下GMA)創業ストーリーについての中編となります。
 

※このコンテンツはAIで作成しております

目次

  • 信用して貸した○○万円
  • 人を信用することとお金を貸すことは別
  • ついに裁判へ
  • 好調な販売の裏側

信用して貸した○○万円

さて、前回竹タオルを製造・販売するT社の話が途中だったかと思います。その後、どうなったでしょうか?非常に好調に販売を伸ばし、売上も上がり、UNEPのロゴを使っていいという話まで出ました。他にも千葉県との共同事業で、千葉県の竹を中国まで運び、中国で竹繊維にして、日本に輸入し、竹タオルを作って販売する話が出たり、家電メーカーP社のスピーカーで音を振動させる部分を竹繊維にすると音が良くなるので、共同事業の話があったり、某電力会社がエコにフォーカスしていたので、その直営の販売店が竹タオルを販売したいとか、洞爺湖サミットのお土産に家電メーカーS社と共同で竹繊維のエコバックを作るとか、結構名だたる企業とのコラボも生まれていました。

それらを間近で見ていたこともあり、凄いな、と感心していると、T社の社長から「ちょっと竹タオルを追加購入するお金が足りないので、福嶋君、お金を少し借りられないかな?」という相談がありました。私もまだ経営に関してはヒヨッコで、名だたる企業からのコラボもあってかなり信用していたので、「おいくらですか?100万円とかですか?」と聞いたところ、「いいの?無理なら大丈夫だよ」と言われたので、「大丈夫です」と答え、「ではお言葉に甘えて200万円お願いできるかな?」と言われたので、「了解です」と伝えて、1か月後に返金約束で、借用証にも印鑑をいただいて、翌日には200万円を振り込みました。

その頃から、いくつかの銀行から「社長さん、いらっしゃいますか?」という電話が増え始めました。社長にもその旨伝えると、「わかった」と言い、不自然な感じは全くありませんでした。ただ問題は、期限の1か月を過ぎても返金がされなかったことです。こういうお金のことは聞きにくく、時折「お金の件、どうですか?」と聞くと、「ごめん、まだ他の融資返金もあって、もうちょっと待ってくれるかな?」という感じでした。ただ東急ハンズを含め、発注は多かったので、あまり心配せず、「わかりました。入金があったら、お願いします」と伝える感じでした。

社長もいやいや仕事している感じではなく、この事業に命を懸けるぐらいの動きはしていたので、信用を損なうことはありませんでした。ただいつも社長は営業ということで外出をしていたこともあり、いつの間にか私が電話番になっていました。ただ電話番は情報の金庫みたいなもので、いろいろ気づくことがあり、この話の結末に結び付きます。そこから3,4カ月が過ぎた頃でしょうか、「福嶋君、補助金で400万円入ったよ、福嶋君にお金返せるよ」と笑顔で話しかけてきて、翌日には貸していた200万円の返金がありました。ただ他にも借金はあったようで、残りの200万円もすぐになくなっていたようです。

人を信用することとお金を貸すことは別

一方、私は電話番もネット管理も行っていたので、発注も数多いことはわかっていましたし、まだその時点では怪しいとは感じませんでした。そんな折、カナダのバンクーバーからカスタマイズ(刺繍等)を含めたかなりの量の発注があり、私がバンクーバーにかなりの思い入れもあったことから、是非成功させたい案件として受注しました。

ただ社長にその話をしたところ、「ごめん、福嶋君、中国からのタオルの到着がかなり遅れているのと、追加で今タオルを発注するお金がちょうどなく、難しいんだよね。お金ちょっと貸してくれないかな?」と言われたので、私もこれを成功させたい思いが強く、「ではお金貸します」とまた借用証だけもらって200万円を貸しました。

それから1か月後ぐらいでしょうか、タオルが届き、カスタマイズ(刺繍等)して、バンクーバーに送り、無事納品、お金の入金を確認することができました。この件に関しては安堵したのですが、私が貸したお金がまた返金されない状態が続きます。

そのまま月日が過ぎる中、売上が好調な一方、銀行からの電話はまた増え始めました。他にもこんなこともありました。「福嶋君、このタオルを、A社まで納品してくれないかな?」と社長に言われて、箱にぎっしり詰まったタオル2箱(全部で500枚ぐらい?)を、A社まで届けました。A社に届けたところ、「社長は?いつになったらお金を返してくれるのかな?」とA社の社長に言われました。

A社の社長とは懇意の中のようで、お金を何百万円か貸して返済がないから、追加で担保として、現物のタオルを確保していることがわかりました。私はその時、借用証だけもらってもダメで、どんなに信用していても担保をもらわなければいけないことを初めて理解しました。また私は金利とか付けずに貸していましたが、普通は金利とか付けるもので、そのようなことがわかっていれば、タオルの現物を確保して、自分で販売すればよかったと悔やんでいます。

ついに裁判へ

その後、いろいろありましたが、文面に限りがあるので割愛しますが、お金を返してもらえないことから、私はそこで働くことをやめました。ただ返済はまだなので、時折連絡したり、会社に行ったりしていましたが、全く返済してくれる様子もなかったことから、最終的に裁判を起こしました。弁護士費用や裁判費用を捻出して臨んだ裁判、簡単に勝訴(厳密には、T社からの分割払いの要請に応じた勝訴的和解)です。ただ勝訴の後が大変で、敗訴してもお金がないと言えば、どうしようもない状況です。そこで強制執行(預金口座の差押え)という行動に出ました。

預金口座の差押えとは、裁判所に勝訴した旨の判決や和解調書を添付した申立書を提出した上で、銀行に連絡して、お金があれば口座を凍結して、勝訴者が預金をいただくという仕組みです。これも経験しなければわからなかったことですが、まずどこの銀行に執行しなければいけないか検討します。また今回執行できる費用は200万円で、もし2銀行に執行依頼をすると1銀行100万円分、4銀行だと1銀行50万円分というように、各銀行に割り振った金額しか執行できません。なので、その銀行にお金がないとわかると次の銀行に改めて執行依頼をすることも可能ですが、その分弁護士費用は嵩んでいきます。

ここで先に話した、私が電話番をしていたことが有利に働きます。いくつかの銀行から電話があったのはわかっていて、それらに銀行口座があることは知っていました。それでいくつもの銀行に執行した場合、1銀行の執行金額が減ることもあり、どの銀行に執行するか検討しました。

請求書に記載の公開している銀行口座にはお金がないことはわかってはいましたが、執行先に入れないという選択もできず、その銀行を含めて4つの銀行に50万円ずつ執行依頼をしました。メイン銀行等からはすぐに返答があり、お金がないとのことでした。ただ4つの銀行の内、某銀行のみに100万円以上の銀行預金が確認でき、執行依頼の50万円はすぐに取得できました。

弁護士からは、「急ぎ再度当該銀行に執行依頼をすれば、+50万円は取れる可能性がある」、と言われましたが、社長側が、すぐに残金を他の銀行等に転送することもでき(※)、時間の戦いということを考えると、執行費用を追加で支払う気になれず、50万円のみの取得で手打ちにしました。
(※差押え手続きにて当該銀行口座に割り振っていた金額満額を差し押さえることができた場合、当該差押えの効力(口座の凍結)は、なくなります。)

その後、オフィスに行ったら、もぬけの殻で、机含め誰もいない状態で、社長の携帯に電話しましたが、電話がつながらず、どうしようもないので、取引先の1社である某電力の方に電話をしたところ、幸いにも会っていただけました。その担当者が言うには、「もったいなかったね。かなり大きいプロジェクトになる話が進んでいたのに、社長が急に姿を消してしまい、連絡もつかなく、これではどうしようもないので、すべてパーになってしまったよ」というお話をいただけました。それ以外も同様で、東急ハンズにも納品をしていなかったようです。私は社長の自宅を知っていたので、自宅にも訪問しましたが、ベルを押しても誰も出ず、梨の礫(つぶて)とはまさにこのことです。

 

※このコンテンツはAIで作成しております

好調な販売の裏側

結局、こんな顛末で、貸したお金の内、150万円以上は返済されませんでした。ただこの件で、人にお金を貸すということ、裁判や強制執行について、直接学べたこともあり、結果的にはいい経験だったと言えます。

ちなみに読者の皆さんは、何故それだけ販売が好調で、上記のような状況になったか不思議かと思います。一度、社長と借金について話したことがあり、これもベンチャーならではのことだと思いますので、最後に触れて中編を終わりたいと思います。

「創業間もない頃、通販会社をやろうと思い、数多くの商品を購入した。それだけでなく、後々最も会社に最も重くのしかかったのは、広告費で、宣伝するために、数多くの雑誌広告に出稿した。その中で唯一残ったのが、竹タオルで、竹タオルを探し出すために、多額の費用を掛け、銀行から借金もした」ということで、竹タオルの販売が好調に見えても、今までの借金が大きすぎるとキャッシュが回らない、かなりの悪い例と言えます。

ただ最後に私が最もまずいと思ったのは、債権者に何も言わずに行方をくらましたことでしょう。上記のようなクライアントやタオルの成功事例があれば、債権者に正しく説明すれば、わかってくれる人もいて、出資も含め、会社を残す形はいくらでもあったかと思います。皆さんも、一つの失敗例として、記憶に留めておいてください。

次回後編は、現在のグローカルMAの事業について触れたいと思います。

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